提携先を見つけたい、横のつながりを持ちたい、士業と知り合う機会がない、ワンストップサービスを実現したいという士業の皆様のための交流会

  • 保険毎日新聞(日刊)2014年6月2日7面 若手士業の交流会主催
    2014.06.02

    顧客のニーズを交換 業種を超えた協力で新規事業創出も

     保険代理店のフューチャー・インシュランス(広島県、西本晋司社長)が地域の若手専門家の交流に力を入れている。自社の顧客法人に適切な士業のコンサルタントを紹介するための人脈構築に役立つとともに、異業種とのコンタクトが少ない若手専門家の意見交換や協業のきっかけとなることから、専門家からも高く評価されている。

    地域を拡大して広範な連携を目指す

     西本社長が交流会開催を考えたのは、2007年の暮れ。内容の吟味や会場探しなどを経て、08年5月に広島で一回目の交流会を開催した。当初、主な対象に考えていたのは、保険代理店にとって協力の機会の多い税理士で、開業から15年目までの若手・中堅だった。
     しかし、実際に開催してみると、司法書士や行政書士、社会保険労務士など、多様な業種から参加があった。現在では土地家屋調査士や弁護士、弁理士、公認会計士など、参加者の裾野が広がっている。広島での開催は24回に上る、好評により福山でも既に2回実施。現在はそれぞれ年4回のペースで開催している。

    危機意識を共有、相互あっせんで解決目指す

     参加している専門家は、自らの業界に危機感を抱いている人や、クライアント開拓の必要性を認識している人が多い。交流会はそうした人に、そうした人に同業者や他業種の専門家と直接話し合える機会を提供し、それぞれの顧客の問題会計津の糸口にもなっている。主な参加者は30代から40代前半で、異業種専門家の人脈に対するニーズは高い。西本社長は「交流会を始めるまで知らなかったが、士業の業務には別の士業の範囲に含まれる、あるいは隣接する業務の相談も多く、そうした問題で相談に乗ってくれたり、必要に応じて顧客を紹介したりするための信頼のおけるパートナーを見つける機会を、多くの若手専門家が求めていた」と言う。参加者同士で互いに顧客を紹介するだけでなく、税理士と土地家屋調査士が協力して固定資産税の評価引き下げにつなげるなどの新規ビジネスも始まった。
     もう一つ、参加者のニーズが高いのが”独立に関する情報”だ。特に、独立して個人事務所を経営している身近なケースに対する関心が高く、独立の実体験を聞く講演会が参考になったという感想も多く寄せられている。

    パートナーを得る機会に

     西本社長は「事務局を務める謄写にとっても、交流会に参加してくれる士業の先生方は大切な事業パートナー」と強調する。
     これまでに、同社の顧客企業に請われて紹介した社労士が顧問契約を結び、間を取り持った同社が企業から感謝されたケースや、事業再生計画を支援するコンサルタントや税理士を紹介したことで、税金対策とともに保険の法人契約が成立したケースなど、士業のアドバイスを必要としている顧客企業に専門家を紹介することが保険代理店としての信頼向上にもつながっている。
     顧客企業から士業の専門家の紹介依頼を受けるのは同社も想定外だったが、それだけでなく、専門家から企業顧客を紹介されることも少なくない。「紹介などのご依頼をいただけるのは、顧客企業や士業の先生方が当社を深く信頼してくれているからこそ。うれしいと同時に責任も感じる」と言う。

    地域を超えた広範な連携でネットワーク拡大へ

     交流会は現在、広島と岡山の2か所だが、今後はこの地域を軸に、徐々に開催地や活動範囲を広げ、参加者の営業エリアの拡大や、より広範な連携の実現につなげたい考えだ。専門家にとっても、自分のテリトリーにかかわるとなかなか教えてにくい業務上の情報や同業者の紹介も、地域外になるとやりやすくなるという利点もあり、活動範囲の拡大が交流の活性化につながることを期待している。
     「士業の先生方にとっても、顧客・業務基盤創造へのニーズは高い。参加者からは”また参加したい”、”ずっと続けてほしい”といったお言葉をいただいており、お役に立てていることを実感する」と言う。
     今後も専門家を自社双方の事業拡大や顧客サービス向上につながる取り組みを積極的に実践していく方針だ。

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Twitter西本晋司(一社)士業交流会